妖怪ガチャ

ただひたすら妖怪の紹介をしていくブログです。

天の織り女「七本鮫」

概要

f:id:endo0609:20190203183026j:plain

これは本物の鮫。神の使いである鮫もこのような形をしていたのだろうか

伊勢志摩に伝わる伝承で、伊勢神宮の別宮である伊雑宮(いざわのみや、いぞうぐう)で行われる御田植祭に、七匹の鮫が的矢湾より磯部川を伝って参詣しにくるという。これが七本鮫である。この鮫は竜宮の使いともいわれている。

7匹の鮫は賢く「今日はお日柄もようて、磯部さんも大にぎわいでな」と言いながら尾をピンと跳ね、挨拶するという。(伊雑宮三重県志摩氏磯部町にある。また、伊雑宮神職は磯部氏である。)

しかし、漁師の一人が七本鮫のうちの1匹をモリで刺し殺してしまう。残りの6匹は怒って漁師を噛み殺し、その家は衰退していった。以来、七本鮫は6匹でお参りするようになったという。

また、この日海女さんは海に潜らず、伊雑宮にお参りするとのこと。

続きを読む

極北の山男「キムナイヌ」

概要

f:id:endo0609:20181216175716p:plain

アイヌの人々。民族衣装がかわいい

アイヌ語で「山にいる人」。北海道は大雪山に伝えられるアイヌの山男である。

アイヌだからといって特別な事はなく、本州の山男同様基本的には人に対して友好的で「アネシラッキ ウタラ イカスウ ワ(守り神さんたち、手伝っておくれ)」というと荷が軽くなったり、山の仕事を手伝ってくれたりする。

続きを読む

境界の鬼女「橋姫」

概要

f:id:endo0609:20181208234515j:plain

鳥山石燕『今昔画図続百鬼』より「橋姫」。解説文に「橋姫の社は山城の国宇治橋にあり」とあることから、宇治の橋姫を描いたものと解釈されている。

橋とは川を渡るためのものであり、古く土地土地を分けていたのはこの川であった。

現在でもその傾向は色濃く残っており、大きな川はいわば土地の境界である。

この境界に出現する妖怪の一人が、この「橋姫」である。

続きを読む

堕ちた神具「飛銚子」

概要

f:id:endo0609:20181103200747g:plain

植田孟縉 編「日光山志」より植田孟縉 自ら描いた「総図」

 

栃木は男体山にて修験道者が良く目にした怪異。蓋の空いた銚子のような姿をしており、小鬼が好んで玩具にしていた。

これだけ。

続きを読む

つはもの共が夢のあと「古戦場火」

概要

f:id:endo0609:20181021155948j:plain

鳥山石燕『今昔画図続百鬼』より「古戦場火」

一将功なりて万骨かれし枯野には、燐火とて火のもゆる事あり
是は血のこぼれたる跡よりもえ出る火なりといへり

月の出ない夜、男が道を歩いていると何もないはずの草原にぼんやりと火がともっている。

何かと思って目を凝らすと、2つ3つ増えてゆき、何かを探すように揺らめき、飛び回る。男は気味が悪くなってその場を逃げるように去っていった。

後日、火が舞っていた場所が古い合戦上であったと聞く。あの火は戦で死んでいった侍の無念の魂に違いないと思い、男はその道を通るたびに手を合わせるのであった。

 

続きを読む

魔王降臨!?「山ン本五郎座衛門」

概要

f:id:endo0609:20181008161142j:plain

稲生物怪録絵巻』より。向かって左が山ン本五郎左衛門。向き合っているのは平太郎

 

時は寛延2年(1749年)、5月末の夕方、備後国三好(現・広島県三次市)の比熊山にて肝試しをする1人の少年と30過ぎの相撲取り(⁉)がいました。(本当にこういう話なんです。)

 

続きを読む

海上の恐怖「海座頭」

妖怪についてひたすら書くブログ、「妖怪ガチャ」

その名の通り妖怪を1体ランダムで決めて記事を書くブログです。

ちなみに妖怪はwikipedia日本の妖怪一覧」の記事より選出しています。

 

第1回目は…

「海座頭」

この妖怪について書いていきたいと思います。

続きを読む